【特別受益と遺留分~生前に贈与を受けていた場合】

父親の遺言では、全財産を弟に相続させるとだけあり、私へは何もありませんでした。弟に対して遺留分減殺請求をしたいと考え、侵害額はどのくらいか検討しています。

私は、数年前、父から、住宅の資金を出してもらっています。

このことは、遺留分侵害額を検討する上で影響があるのでしょうか?

父からの住宅資金援助について、これを「特別受益」といって、相続開始から遡って10年以内の贈与であれば、遺産総額を計算するにあたってその金額が参入されます。

遺留分を考える場合の基礎となる財産は、(相続開始時の相続財産)+(特別受益の価格)-(相続債務)となり、例えば、相続開始時には5億の財産があり、長女には生前、3000万円の住宅資金を贈与し、債務はなし、という場合。

5億3000万円が出発点で、長女の遺留分額は5億3000万円の1/4=1億3250万円。そして、特別受益の3000万円を差し引いた金額1億0250万円が、弟に対する遺留分減殺請求額となります。

この贈与に関し、持ち戻し免除の意思表示があったとしても、基礎となる相続財産に参入されることに変わりはありません。

           以上

【遺留分減殺請求権っていつまでに?消滅時効】 

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈のあったことを知った時から1年で時効により消滅します(民法1042条前段)。

遺言が無効であると争って、民事訴訟になっている場合、この時効はいつから開始するのか、裁判所が有効と判断した時点からでしょうか?

そうだすると、遺言の存在を知り1年が過ぎてからでも、とりあえず無効確認訴訟を提起しておけば、敗訴(遺言は有効という結論)となるまで時効は開始しないなどのケースも。濫用的な場合もあり得ます。

では、どのような事実をどの程度知ったら時効が開始するのでしょうか。
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【遺留分ってどのくらい侵害されてる?侵害額の計算】 

 

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が被相続人から得た財産等を考慮し、その金額が遺留分額に満たない時に成立します。

 

この遺留分侵害額(減殺請求権の際の具体的請求金額)を算定式で表すと、

遺留分額-(遺留分権利者が相続によって得た財産額-相続債務分担額)-(特別受益額+遺贈額)となります。
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